葬式費用の取り扱いに注意。相続税では控除できる。遺産分割では?

相続時、葬式費用は相続財産から差し引くことができる。
これはあくまで相続税でのお話です。

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遺産分割では葬式費用は無関係

相続税の計算では、
葬式費用は相続財産から差し引くことができます。

では、そもそも遺産分割をする時に、
葬式費用を負担した人が葬式費用を負担した分、
財産を多く分割して分けてもらうことができるのでしょうか。

相続税の計算のように
葬式費用を遺産分割で受け取る財産から控除する考え方です。

答えは、遺産分割では葬式費用は無関係で、
葬式費用を負担した分、
財産を多く分割してもらうことはできないのです。

葬式費用は相続債務ではない

なぜできないかというと、
葬式費用は相続が発生した時点では
葬式費用を支払うべき債務は発生していないからです。

相続が発生した後、
葬儀の主宰者が手配する内容によって
葬式費用の金額も確定します。

あくまで葬儀の主宰者が負担すべきものとされているので、
遺産分割とは関係ないのです。

葬儀の内容が指定されていた時や相続人全員の合意があった場合

遺産分割では葬式費用は無関係ですが、
次のような時には相続財産から葬式費用を控除して
遺産分割をする場合があります。

1. 亡くなられた方の遺言で葬儀の方法やその費用を相続財産から支出することを指定していたとき

2. 相続人全員が葬式費用の負担について合意をしていたとき

葬儀の主宰者になる方には
葬式費用を負担することができるよう
遺産分割に影響を受けない死亡保険金を
受け取ることができるようするなどの対策が必要ですね。

まとめ

今年平成27年から相続税の改正で
相続税についての情報をよく目にします。

相続税の考え方だけを理解していると
思わぬ誤りにつながるので気をつけないといけません。

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【編集後記】

土曜日の京都は運良く晴天でした。
あきらめていた花見も賀茂川でのんびりと。

ちなみに「鴨川」ではなく、「賀茂川」です。
間違いではないです。

下鴨神社付近の出町柳より下流を「鴨川」、
上流を「加茂川」と言い、
付近には上賀茂神社もあります。

上賀茂神社、下鴨神社にちなんだ表記という
説があるようですね。

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