売上を追うために価格を下げると、その価格が基準になってしまいます。

価格を下げる前に確認すること

20211128

売上を増やす必要があるとき

コロナ渦の影響を受けて減少した売上を回復させたい

そう考える経営者の方も
少なくないのでは
ないでしょうか。

このまま売上が減少したままだと
借入金の返済ができなくなったり
社員の給料を支払い続けることが
難しくなってします。

こうした事態を防ぐためにも
売上を増やさないといけない。

あるいは、
事業の理想の状態を実現するためには
現状の売上の金額では難しい
というケースもあります。

新たな社員の雇用、
事業所の移転や事務所の建設を
予定している。

これらを実現するためにも
今より売上を増やさないといけない。

どうやって売上を増やしていくか
戦略を立てて実行していく必要が
ありますよね。

売上を追うために価格を下げると、その価格が基準になってしまいます。

どうしても受注したかったので
自社の商品の値下げをした、
見積金額を相手に予算に合わせて
値下げをした。

売上を追うために価格を自ら下げる

ことをしていないでしょうか。

価格を下げることで
受注につながり売上が増えること
を実現できるかもしれません。

けれど、
商品や材料の仕入が必要なものであれば、
売上の価格を下げても
仕入の価格が下がるわけではないので
粗利益は減ってしまいます。

仕入が必要なものでなくても
その売上を実現するために必要な
人件費や経費は発生するので、
これまでの価格に比べて
利益が減ってしまいます。

価格を下げたことの影響は
利益が減ることにとどまりません。

売上を追うために
価格を下げることも
一時的なことだ。

そう考えていたとしても、
価格を下げた状態で
その商品やサービスを購入した側
からすれば

その下げた価格が1つの基準になる

わけですよね。

そのお客様から
新たなお客様を紹介して頂く
という場面があったとしても、
その紹介にあたっては

下げた価格と提供する商品やサービスの満足度

が基準になります。

紹介を受けた手前、
紹介してくださった○○社での価格は
特別な価格であることを
伝えることにはハードルがあります。

だからといって
紹介をして頂く前に、

「御社だけは特別な価格で対応しています」

と伝えたとしても
その商品やサービスが満足頂けるかどうかが
あくまで下げた価格とでしか比べること
ができませんよね。

そのお客様が商品やサービスに
満足して他社にも紹介したい、
と考えても
他社には同じ価格で提供されない
と分かると簡単に紹介もできません。

売上を追うために一時的な値下げ
だったとしても
値下げした価格が新たな基準に
なってしまうわけです。

それでも売上を追うために
価格を下げたほうがいいでしょうか。

価格を下げずに価値を高めて伝える努力

一度価格を下げてしまうと
売上の増加にはつながったとしても
利益率が下がるだけでなく
その下げた価格が新たな基準
になるので、
価格を元に戻すことは
難しくなってしまいます。

価格を下げずに済むように
価値を高めて伝える努力によって
売上アップが必要なときでも
価格を下げなくてもいい状態を
作っていきたいものです。

【編集後記】

昨日は自宅マンションの
消防設備の点検でした。

設備に異常がないか
を点検してもらうことが目的ですが、
避難ハシゴの使い方を再確認できたので
住民の避難訓練の時間でもありますね。

【昨日の1日1新】

・紅茶のティラミス

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