あくまで金額です。
率が悪くなるからダメ!?
去年ぐらいだと思いますが、
こんな話しを聞いたことが
あります。
ある美容室の方が外部の人から
こんなアドバイスを受けた
そうです。
「粗利率が下がるからシャンプーなどの商品の販売は止めた方がいい」
美容室の場合であれば、
お客さんから頂く売上代金から
シャンプーやカラー材などの
材料費や商品の仕入れといった
変動費を引いたものを粗利額
といいます。
そして、
売上に対して粗利額がどれくらい
の割合かを示すのが粗利率です。
なので、
美容室がカットやパーマといった
サービスを提供した場合、
売上100だとすると、
シャンプーやカラー材などの
変動費はおおよそ10ぐらいで済むので、
粗利額は90で粗利率は90%ですね。
一方、
美容室がシャンプーなどをお客さんに
売った場合はどうでしょう。
シャンプーなどを70で仕入れて
それを100で売る、
こんなケースが多いようです。
つまり、
売上100に対して変動費は70、
粗利額は30で粗利率は30%ということ。
確かに、
サービスを提供すると粗利率90%、
商品の販売をすると粗利率30%。
粗利率の低い商品の販売を
すればするほど、
美容室全体の粗利率は下がりますね。
美容室が商品販売に力を入れたらどうなる?
美容室がお客さんにも喜んで
もらえるので、
頭皮にもやさしい
シャンプーやトリートメント
を積極的に販売すること。
粗利率が下がるからといって
商品の販売はしない方が
いいのでしょうか。
そうではないですよね。
たとえ
粗利率が下がったとしても、
粗利額さえ増えていれば
問題ないはずです。
カットやパーマの売上が
100あって、粗利額が90
残っていた場合。
さらにお客さんとの会話の中で
シャンプーやトリートメントを紹介して、
それを喜んで買ってもらうことができた。
極端な話し
カットやパーマの売上100に加えて
シャンプーなどの商品販売の売上100
を追加できるかもしれません。
商品販売の粗利額は30です。
すると
サービスの粗利額90と
商品販売の粗利額30で
合計120の粗利額になりますね。
売上200に対して粗利額は120、
粗利率は60%です。
サービスだけを行ったときの
粗利率90%に比べると
粗利率も大きく下がりましたね。
でも、粗利額は90から120に
増えました。
商品販売をしたからといって
人の採用が必要なわけでもなければ
お店の家賃が増えたりすることも
ありません。
すると、増えた粗利額30は
そのままお店に残るんです。
スタッフの給料を増やしたり、
お店の設備投資に充てること
ができるようになります。
粗利率が下がっても何ら
問題ないですよね!
率より金額!率が悪くなっても金額で判断すればいい。
粗利率は上げましょう!
間違いじゃありませんが、
率だけにこだわっていては
ダメなんですね。
率より金額の方が大切です。
粗利率が例え下がったとしても
粗利額が増えているか。
そして、その粗利額から
給料などの人件費や
家賃や広告宣伝費などの
固定費といわれる経費を
引いた利益が増えていれば
何ら問題ありません。
まとめ
率より金額!
会計の話しになると
途端に「〇〇率」の
話しが多くなります。
けれど、
「〇〇率」に惑わされずに
金額で判断するように
しましょう。
【編集後記】
最近、読み始めたこちらの
本がとても面白いです。
「儲け」につなげるために
どう考えるか、
発想が広がりますね。
【昨日の1日1新】
・あんじ府庁前店 ランチ
【昨日の1日1捨】
・不要なメール通知の停止