申告のためだけだともったいない。
簡易な確定申告であったとしても
個人の確定申告を行う場合、
青色申告を採用していても
10万円の青色申告特別控除しか選択できない場合、
あえて10万円の青色申告特別控除を採用する場合、
白色申告をしている場合
であれば
複式簿記を使った帳簿を
作らなくてもいいですし、
貸借対照表を申告書に添付
する必要はありません。
ただ、私の方で
確定申告の業務を行う場合は
会計ソフトを使って、
複式簿記による帳簿を作成して、
貸借対照表を作成する
ようにしています。
貸借対照表を申告書に
添付するかどうかは別としても
なるべく作るようにしています。
確定申告業務の件数を
とにかく増やそう、という方針
であればこうしたことは
できないかもしれませんが、
確定申告業務は積極的に
受注していないので問題ありません。
貸借対照表、複式簿記、会計ソフトの力を発揮させる
なぜ、申告書に添付する義務が
なかったとしても
会計ソフトを使って、
複式簿記によって
貸借対照表を作る、
かというと
貸借対照表、複式簿記、会計ソフトの力を発揮させる
ためなんです。
発揮させるのはどんな力かというと
大きく2つの力になります。
1)集計の正確性を高める
会計ソフトを採用して、
複式簿記によって
取引を記録していくことにより、
集計の正確性を高める
ことができます。
たとえば、
1年間の固定資産税の経費の金額を集計する場合
預金口座から実際に支払った金額と
固定資産税の通知書が来ていて
支払期限が翌年でまだ支払っていない金額
を集計する必要があります。
固定資産税の経費は
「租税公課」という項目で
集計していきますが、
会計ソフトを使って、
複式簿記により記録すれば
「普通預金」 から支払ったのか
「未払金」 としてまだ支払っていないのか
も同時に記録していくことができます。
すると、
翌年に「普通預金」から支払った
固定資産税があったとしても
その一部は「未払金」として
既に経費に含めたものを支払ったので、
翌年の経費に誤って含めてしまう、
ことをなくすことができます。
複式簿記、会計ソフトを
利用していないと今年「未払金」として集計する
固定資産税の経費も
「未払金」かどうかの記録を残さないため
来年も誤ってもう一度
固定資産税の経費として
認識してしまう恐れがあります。
2)事業の収支を確認できるようにする
会計ソフトを使って、複式簿記により
貸借対照表を作成することで
事業の収支を確認できる
ようになります。
1年間の事業を通じて、
事業のお金がどれだけ増えたのか、
借入金はいくら返済できたのか、
新たな借入金でお金がどこに
使われていたのか、
が分かるようになります。
収入から経費を差し引いて計算する利益
はプラスであったとしても、
借入金の返済額の多いから
お金の収支、つまりキャッシュフローを
確認するとマイナスになっている。
といったことも
確認できます。
不動産所得の申告で、
複数の物件、部屋数がなく、
65万円の青色申告特別控除
を受けることができなかった
としても、
お金の収支、キャッシュフローの確認
は欠かせませんよね。
どんな事業でも利益だけでなく収支
事業をする限り利益の確認だけでなく
お金の収支も確認する必要があります。
お金が増えたか減ったかは、
確定申告で税金の計算対象となる
利益(所得)だけでは分かりません。
お金の収支を確認するためにも
会計ソフト、複式簿記、貸借対照表
の力を発揮させたいですね。
【編集後記】
昨日は午前中、夕方と
お客さまとの打ち合わせでした。
平日に時間を確保することが
難しい方もいらっしゃるので
土曜日でも柔軟に対応しています。
打ち合わせをすることで
これから何をしていくのか、
が明確にできると
こちらも嬉しいですね^^
【昨日の1日1新】
・前田珈琲 ホットサンド