同業他社比較は参考程度に。他社の詳しい事情は分からない。

あくまで参考にとどめましょう。

20220622

以前に比べて機会が減ったこと

独立前だったり、独立後2,3年頃まで
お客様の業績と公表されている同業他社の平均値
を比べた結果を報告していました。

同業他社の数字が
同規模の事業者の数字であれば
業界としての傾向の数字だけでなく
自社のベンチマークとして、
自社の目標値の設定材料として
参考にすることができます。

同業他社に比べて原価率は高いけれど、
経常利益率や1人当たり売上
は上回っているから
原価率の改善を目指そう
といった判断にもつなげること
ができるわけです。

同業他社の数字の情報は
お客様にとって関心のある情報
でもあるので、
知らないよりは知っておきたい
情報かもしれませんよね。

ただ、ここ数年は
同業他社の数字とお客様の数字を
比べて報告する機会は
ほぼなくなりましたね。

同業他社比較は参考程度に。他社の詳しい事情は分からない。

同業他社の数字は
業界の傾向、利益を残すための方向性
を考える上では
知っておいて損はない情報です。

けれど、
絶対に必要な情報か言われると
そうでもありません。

例えば、レストランを経営していて
業界で黒字を残している企業の
原価率の平均が30%だったとしましょう。

一方、自社の原価率は33%でした。

この場合、どう考えるでしょうか。

業界の黒字企業の平均である
原価率30%を目指した方がいいのでしょうか。

単純に数字だけを見れば
原価率を33%から30%に抑えること
ができれば、
利益を残し、お金を増やす方向
に近付くかもしれません。

けれど、
現状の原価率33%での経営でも
よりよい食材を利用しながらも
お客様に利用しやすい価格で
提供するためにギリギリの価格設定
にしている可能性だってあります。

それによってお客様にも
喜んで頂いていて、
経営としても困ってはいない。

さらに原価率を引下げようとすると
材料の質を下げないといけなかったり、
価格を引上げないといけない
といったことになりますが、
誰もこの状態を望んでいませんよね。

仮に原価率の引き下げができたとしても
質の低下につながり
お客様が離れて売上が減ってしまえば
意味がありませんよね。

数字だけでは
他社の詳しい事情は分かりません。

同業他社比較はほどほどに
あくまで参考情報に留めておきましょう。

目指す理想の状態とその実現に必要な利益

自社の業績を確認するときに
必要な観点としては、

目指す理想の状態とその実現に必要な利益

に近付いているかどうか
という点です。

原価率が高くなることは、
コントロールできる部分もあれば
仕入材料の高騰のように
コントロールできない部分も
あります。

また同業他社分析で見る
同業他社の数字はリアルタイムのもの
ではなく数ヶ月以上は前のデータで
あることも少なくありません。

同じ業界であったとしても
時間軸がズレていることで
比較することがふさわしくない
タイミングだってありますよね。

あくまで自分自身、自社が目指すところ
を明らかにした上で、
その理想に近付いているのか
を確認していきましょう。

【編集後記】

昨日は午前中、事務所での同業者の方との
ミーティングで情報共有をさせて頂いた後
午後はオンラインでお客様とミーティング。

夜はお客様先へ訪問しての
ミーティングでした。

1日で来所、オンライン、訪問と
全てのパターンを網羅できました(^^;

【昨日の1日1新】

・カロリーメイトブロック バニラ

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