社員にはいきなり会社の売上や利益の数字を伝えない。

事前準備なしに伝えると危険です。

20200710

数字に対する意識を持ってもらいたい

中小企業の経営者の方から
よくお聞きする話の1つが

「社員にもっと数字に対する意識を持ってもらいたい」

という内容です。

売上や粗利益を稼がないと
会社やお店が維持できないこと。

無駄な経費を使わないことが
会社の利益に貢献すること。

社員さん1人1人がこうした
意識を持ってさえすれば
仕事への取り組み方も
もっと変わるんじゃないか。

こう考えている経営者の方は多いですし、
どうすれば数字に対する意識を
もっと持ってもらえるようになるか。

ご相談を受けて
よく一緒に考えています。

社員にはいきなり会社の売上や利益の数字を伝えない

社員にもっと数字に対する意識を
持ってもらいたい。

そのためには会社やお店の
売上や利益を伝えないと。

多くの経営者の方は
こう考えると思います。

でも、これまで社員さんに
数字を公開していなかった会社やお店が
いきなり数字を公開すれば
どうなるでしょうか。

先月の売上は○○万円で利益は□□万円でした。

社員さんにすれば、
情報が少なすぎて
どう受け止めていいか
も分かりませんよね。

しかも、人によって受け取り方に
バラツキが生まれます。

売上が○○万円、利益が□□万円もあるなら
もっと給料を上げて欲しい。

売上が○○万円あるのに、
利益が□□万円しかないのは、
経費をかけ過ぎじゃないか、
社長の給与は取り過ぎなんじゃないか。

1人1人が様々な受け取り方を
してしまって、
収拾がつかなくなってしまいます。

そうならないためにも
社員さんに
売上や利益の数字を伝える前に
伝えておくことがあります。

1. 会社のお金の流れを伝えること

社員の給料はどこから支払われて、
税金の支払、借入の返済、将来のために
利益は必要不可欠であること。

赤字にさえならなければいい
という考えは間違いであること。

など、具体的な数字を伝える前に
会社のお金の流れを
伝えておく必要があります。

2.売上や利益の実績だけでなく計画も伝える

売上や利益の実績の数字だけを伝えても
それがいいのか悪いかの判断基準がありません。

実績とともに計画を伝えれば、
計画どおりで順調なのか、
計画を下回っていて挽回しないと
いけないのか、
判断基準を基づいた判断であれば
現状の認識に対する人によるブレ
が無くなります。

数字だけでなく事業の目的やどこへ向かうかも共有する

会社やお店の数字を
社員さんと共有すること自体は、
正しく前提条件を伝えた上であれば
社員さんにもとっていいことだと
考えています。

ただ、数字をだけを伝えてしまうと、
売上や利益だけを追い求めてしまう
懸念も生まれます。

そうならないためにも
数字だけを伝えるのでは、
何のために事業を行なっているのか、
会社やお店がどこへ向っているのか
を伝えたうえで、
目指す数字の根拠を
理解してもらいましょう。

前置きなしに
いきなり会社の数字を共有することは
避けたいですね。

【編集後記】

昨日、一昨日と
大雨、洪水警報が出るかどうか、
警報が出てていても保育園が開園になるのか
と天気予報に振り回される日々が
続いています。

ただ、こうしたときに
自由に出勤時間を調整できると
融通が効きますね。

【昨日の1日1新】
・とくになし

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