消費税の納税額、毎月確認していますか。消費税の税込経理でも毎月確認しましょう。

支払うときだけの確認にならないように。

20181204

消費税に対する不安

経営者の方が抱える不安の1つに

消費税の支払いに対する不安

があります。

年1回、決算の後に支払う
消費税の金額が分からず
その支払いができるかどうか、
という不安を頭の隅に置きながら
経営をされていることが少なく
ありません。

実際に、
決算の時になってはじめて
消費税の金額を知って驚いた、
なんて声も聞いたことがあります。

何も想定できていないところに

「今年の消費税は200万円ですので、今月中、あと2週間以内にお支払いください」

と言われたら焦りますよね。。

消費税の納税額、毎月確認していますか。消費税の税込経理でも毎月確認しましょう。

会社やお店が税務署に支払う消費税の金額は
ほとんどの場合、年1回の決算で
はじめて確定します。

だからといって、
年に1回の決算を待たないと
消費税の金額が分からないか、
というとそうでもありません。

消費税の納税額はあくまで
毎月の売上や仕入、経費の支払い
内容から計算されます。

そのため、
毎月消費税の計算をすれば、
概算でも毎月の消費税の金額を
確認していくことが可能なんです。

税抜経理と税込経理

ちなみに、
会社やお店の経理では
消費税の認識方法に2つの方法があります。

税込経理と税抜経理という2つの方法です。

税抜売上1,000円のモノを売るときには
今なら、消費税80円を加えて1,080円で売ります。

税込経理なら

売上 1,080円

と認識します。

一方で、税抜経理なら

売上 1,000円

仮受消費税 80円

と認識するんです。

税抜経理という方法を採用していれば、
常に消費税の計算をしているので
会計ソフトや試算表で消費税の納税見込額を
確認できるんです。

「仮受消費税」という項目と
「仮払消費税」という項目の差額が
納税見込額になります。

問題なのは、
税込経理を採用している場合です。

売上 1,080円 と認識するだけなので
80円の消費税を支払わないといけない
事実がどこにも出てこないんです。

そして
決算の時にはじめて消費税が
計算されるんです。

決算のときにいきなり消費税80円あります、
と言われると驚きますよね。

税込経理でも毎月消費税を認識する

たとえ、税込経理を採用していても
毎月、消費税の計算をしておければ
決算のときに驚いたり、
消費税を納税するお金に困ることが
なくなります。

でも、毎月の消費税をどう計算すれば
いいかという問題が出てきますよね。

いくつか方法があります。

会計ソフトに消費税の計算機能が
着いていれば、会計ソフトの機能を
使って消費税を計算してみましょう。

売上や仕入、経費の支払いの取引を
会計ソフトに登録したときに
正しく消費税の区分を登録しておくことが
前提ですが、概算額でいいので
これでOKです。

あるいは、
税理士事務所と顧問契約をしているのであれば
毎月の概算の消費税を出してもらうよう
税理士さんにお願いしてみましょう。

あとは簡単な方法もあります。

売上金額のみで概算の消費税を
毎月計算する方法です。

1ヵ月の売上が税抜きで500万円、
消費税が40万円だった場合、
税込売上金額は540万円です。

このとき消費税の計算方法の1つである
簡易課税の計算方法を使って概算の金額を
計算してしまうんです。

簡易課税とは要件に該当した事業者が選択できる
国が示した消費税の納税額を計算する方法です。

売上金額と事業の内容だけで消費税を
計算するんです。

売上に対する消費税の金額のうち
小売業だったらその20%、
飲食業だったらその40%、
その他のサービス業ならその50%
がそれぞれ納税額になります。

飲食業であれば、
1ヵ月の売上に対する消費税が40万円であれば
その40%の16万円を会計ソフトに登録
してしまうんです。

私の場合なら
「消費税」という経費の科目を用意して
概算の消費税額を毎月その科目で登録します。

消費税 16万円 / 未払消費税 16万円

という取引を作ります。

「未払消費税」というのは
これから支払わないといけない消費税の
金額を表す科目なので、
毎月の増えていくこの金額を見ながら
お金を確保していきます。

決算で計算する消費税の金額とは
異なりますが、概算であっても
消費税を考慮した利益とその支払い額を
毎月認識することができれば
安心ですよね。

ちなみに、
税込経理をやめて、税抜経理に変える、
という方法もあります。

税抜経理の方がメリットも
あったりしますが、
経営者の方の感覚を重視して
税抜きの売上金額に違和感があれば
あえて税込経理のまましています。

見通すことで不安を減らす

消費税だけでなく、
法人税や所得税などもそうですけど、
事業に係わる税金は
ある日突然、発生するわけでは
ありません。

毎日の取引の積み重ねから
計算されます。

毎月、決算時点での
消費税や法人税、所得税・住民税
がいくらになりそうか
確認しておくだけで
準備をしておくことができますよね。

先を見通すだけで
不安を減らすことができるのであれば
やらない手はありません。

【編集後記】

昔は12月に入ったら
個人事業者の方の決算・納税予測を
しないとと思っていましたが、
それまでに毎月決算・納税予測を
しておけば慌てる必要ないですね。

12月に急激に売上が増えた、
となってもそれはそれで
いいことですし、
利益が残っていれば問題ないはずです^^

【昨日の1日1新】

・キットカット いちごティラミス味

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