比率よりも、額にこだわる。理想の比率より理想の金額。

やり方が変われば比率も変わります。

20200620

比率を確認することは必要

お客様と数字の話をする中では
金額だけでなく、
重要な指標の比率も
お伝えしています。

・原価率

・粗利益率

・変動費率

・限界利益率

・労働分配率

・経常利益率

こうした比率を確認することで
表面的には気付きにくい
事業の変化に気付く可能性が
高まります。

飲食店の例であれば、
売上は維持しているけれど、
原価率が徐々に増えてきている。

こんなことが分かると
原因を確認するきっかけが
生まれます。

・原材料の価格が高騰している

・仕入先を変更した

・仕入担当の社員さんが変わった

原因が分かれば、改善ができます。

意図しない原価率の上昇を防ぐため
対策を打つことができますよね。

比率を確認することは
欠かせません。

比率にこだわり過ぎずに、額にこだわる。

毎月の数字を確認する際に
比率を確認することは
大切なのですが、
比率にこだわり過ぎることにも
問題があります。

例えば、美容室の例で考えてみましょう。

シャンプーやカラー材などの
変動費率が10%だっとします。

売上が  100であれば

変動費は  10になります。

すると

限界利益が 100-10=90 となり、
限界利益率は 90%   となります。

20200620_1

この美容室がお客さまに対して
よりよい髪質を維持して頂くために
シャンプーを販売していこう、
と考えたとします。

シャンプー販売で
売上は 100 から 110 に
増やすことができました。

ただ、仕入れたシャンプーを
販売する場合は、
売上 10 に対して
シャンプーを仕入れるのに 6
掛かってしまいます。

すると、
お店全体の売上は 110ですが、

変動費は 10 から 16 に増えます。

限界利益も 110  –  16   = 94 に増えます。

このときの限界利益率は

94 ÷ 110 = 85.5%

となります。

20200620_2

限界利益率が

90% から 85.5% に

下がってしまいました。

もし、比率だけにこだっていると
限界利益率が低下してしまうから
シャンプーの販売は良くない。
と判断してしまうかもしれません。

けれど、
比率ではなく金額を確認することも
必要です。

限界利益額は 90 から 94 と
4 だけ増えました
よね。

お店のとっては確実に
プラスになっているわけです。

理想の利益額を明らかにすること

経営の数字を見るときに
比率を確認することは大切です。

ただ、
比率にこだわり過ぎることは
危険を伴います。

肝心なことは
会社にとって、お店にとって

必要な理想の利益の金額を明らかにすること

です。

比率にこだわるがあまり、
新たな取り組みができず、
比率は維持しているものの
売上が減って
必要な利益が確保できない、
となっては本末転倒ですよね。

【編集後記】

昨日はZoomでのプレゼンと打ち合わせ
を行いました。

まだまだ、Zoomでの伝え方に
改善の余地があることを実感しました。

実戦あるのみですね!

【昨日の1日1新】
・Zoomでカウントダウンタイマーの背景動画を使用

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