会社がその経営者親族である個人が保有している土地を借りた場合、
個人に支払う地代はいくらにすればいいのでしょう。
地代の金額設定には3種類の税金に気を配る
会社がその経営者親族の保有している土地を借りた場合、
その地代をいくらにするのかを考える必要があります。
今回は土地を借りた会社と土地の所有者が個人が連名で
「土地の無償返還に関する届出書」を提出する場合で考えてみます。
多額の権利金の授受や相当の地代という高い地代のやりとりをするより
実行しやすいからです。
「土地の無償返還に関する届出書」に関してはこちらの
記事をご参考に。
個人の土地に会社が建物を建てた場合にやるべきこと。3つの方法から選択します。
https://balance-blog.com/Leasehold
地代の金額を設定する際に考慮する税金は
法人税、所得税、相続税の3種類です。
会社が支払う地代による法人税への影響、
個人が受け取る地代収入による所得税への影響、
土地を所有する個人が亡くなった場合の相続税への影響
をそれぞれ確認しないといけません。
地代の金額により賃貸借か使用貸借の2パターン
次に気を付けることは土地の貸し借りに関する契約の形態です。
考慮する税金は3種類あるのですが、
地代の金額設定によりその土地の貸し借りは
「賃貸借契約」か「使用貸借契約」かの2パターンに分かれます。
「使用貸借契約」とは、土地を借りる側が地代を支払うことなく、土地を借りて使用するという契約をいいます。
この時、地代を支払っていても地代がその土地の固定資産税の年税額相当以下である場合も、地代を支払っていない使用貸借契約と認定されてしまいますので注意が必要です。
地代の金額はいくらにすべきか。税金への影響を考えて。
地代の金額設定をいくらにすべきかを考えるために
税金への影響を地代の金額別に整理すると次のようになります。
土地の底地は
相続税評価額の過去3年間の平均 × (1-借地権割合)
で簡便的に計算します。
借地権割合は国税庁HPの路線図で確認できます。
会社の資金繰りや業績、法人税への影響、
地代を受け取る個人の所得税(住民税)、
相続が発生した時の財産の評価を考慮して
金額設定をするようにしてください。
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【編集後記】
息子の保育園も今日が本年度最終日。
1歳から2歳へと多くの変化のある1年でしたが、
暖かく見守ってくださった保育士の方々には
感謝です(^ ^)