交通系ICカードとクラウド会計ソフトを連携はfreeeだけでなくMFクラウド会計・確定申告でも行うことができます。
交通系ICカードとの連携はMFクラウド会計でもできます。
先日交通系ICカードとクラウド会計ソフトfreeeの連携を行うと電車移動に関する経理処理が簡単になる、という記事を掲載しました。
交通系ICカード(Pitapa)とクラウド会計ソフトの連携で経理処理を簡単に!【freee編】
https://balance-blog.com/Pitapa-freee
この連携処理は前回紹介したfreeeだけでなく、MFクラウド会計・確定申告でも行うことができます。
交通系ICカードPiTaPaとMFクラウド会計・確定申告の連携
MFクラウドの場合、法人用が「MFクラウド会計」、個人事業主用が「MFクラウド確定申告」と名称が変わります。
機能面は出力する決算書や勘定科目の違いぐらいです。
今回は「MFクラウド会計」と交通系ICカード「PiTaPa」との連携方法についてみてましょう。
MFクラウドではPiTaPa、SMART ICOKA、モバイルSuicaとの連携に対応しています。
その他の交通系ICカードとの連携はまだのようです。
PiTaPaとの連携
MFクラウド会計のトップ画面で「自動で取り込む」かメニュー「口座と登録」-「金融機関登録」をクリックします。
金融機関登録の画面で「電子マネー・プリペイド」-「PiTaPa」と選択します。
インターネット上でPiTaPaの明細を確認できるPiTaPa倶楽部のIDとパスワードを登録します。
正常に登録ができるとこのような画面になります。
取り込みデータの取り扱い
PiTaPaから取込んだデータは「入力・仕訳」の「取引入力・仕訳」メニューから確認します。
freeeとは異なり利用時間は取り込みされません。
取引(仕訳)の登録ですが、まずはこの画面で勘定科目を選択します。
これで仕訳を登録することができました。
同時に同じ摘要「京市交 今出川 - 京市交 烏丸御池」なら「旅費交通費」と自動で判断するようになりました。
これは取引を登録する際にこの摘要ならこの勘定科目といったルールを自動で登録してくれているからです。
登録されたルールはこちら確認します。
「設定」-「自動仕訳ルール」
登録されたルールがこちら
PiTaPaから取り込んだデータの内容が「京市交 今出川 −京市交 烏丸御池」であれば、旅費交通費の科目と摘要に同様の内容を登録しますというルールです。
ただし、このルールのままだとPiTaPaを利用していも同じ利用区間の時だけでしか勘定科目を判断してくれません。
自動仕訳ルールの設定
そこでルールの一部を変更します。
「設定」-「自動仕訳ルール」
取り込まれたデータを「京市交」のみにして、一致条件を「前方一致」、反映される摘要名を空白にします。
「入力・仕訳」-「取引入力・仕訳」メニューに戻るとこのとおりです。
PiTaPaから取り込んだ「京市交」(京都市交通局)のデータに対してはすべて「旅費交通費」の科目がセットされました。
自動仕訳ルールで摘要を空白にしたことで、摘要には利用区間を含んだ内容を登録することができます。
あとは同様に、「京都市営バス」「阪急」・・・他の交通機関に対しても自動仕訳ルールを設定していきます。
ルールが設定できれば、上記の一覧画面で「一覧」のすぐ下のチェックボックスにチェックを入れて全てを選択し、表示される「一括登録」ボタンを押すだけです。
仕訳帳を確認するとこのとおり。
「旅費交通費」/「未払金」-補助科目「PiTaPa」という取引が登録されています。
freeeと違い資産科目でマイナス残高になるということはありません。
最初の自動登録ルールの設定は必要ですが、新たに出てきた交通機関ごとに登録していけばいいので、使用すれば使用するほど自動登録ルールが増えて経理処理が楽になっていきますね。
注意点
MFクラウドでのPiTaPaとの連携ですが、注意点もあります。
無料プランは個人だけでさらに制限がある
MFクラウド会計の法人版には無料プランはありません。
最初の45日間は無料で使用できる(仕訳50件まで)ので、その間にお試しをするイメージです。
個人版であるMFクラウド確定申告には無料会員というプランがありますが、月間仕訳数15件まで、仕訳ルール5件まで、データのエクスポート不可などという制限があります。
有料は個人で月額800円(税込)、法人で月額1,800円(税込)です。
年払いだと個人8,800円(税込)、法人19,800円(税込)です。
こちらも旅費交通費の経理業務効率化だけだと費用負担はもったいないですね。
オートチャージの処理を忘れずに
PiTaPaにはオートチャージという設定があります。
PiTaPaを使用してJRを利用する場合などには、PiTaPa自身にあらかじめチャージをしないといけないのですが、チャージ残高が一定額以下の状態で私鉄や地下鉄など対象の会社の改札を通ると自動でチャージをしてくれるというものです。
MFクラウドとPiTaPaとの連携でもこのオートチャージの明細が取り込みされます。
MFクラウドの自動登録ルールの場合、交通機関ごとに設定するルールで「京阪」「阪急」・・・といった交通機関名で前方一致した時に「旅費交通費」にするという設定をしておけば、勝手に「旅費交通費」に振り分けされることはありません。
ただし、このオートチャージで支払った金額はクレジットカードでのPiTaPaの利用料金の引落し時に影響します。
「貯蔵品」勘定に計上する、取引を登録しない、等方法がありますが、PiTaPa料金の支払時の経理処理で整理する必要があります。
まとめ
MFクラウドでも交通系ICカードとの連携を上手く活用すれば旅費交通費の経理処理を簡単にすることができます。
MFクラウドを利用する場合には、ネットバンキングやクレジットカードの明細との連携だけでなく、交通系ICカードとの連携機能も活用しましょう。
交通系ICカードはまだ連携できないカードも多いので対象のカードが増えるといいですね。
——————————————————————–
【編集後記】
freeeやMFクラウドなどを使い始めると、
現金ではなく可能な限りカードや電子マネーで支払いすることで
経理処理が楽になることを実感できます。
電子マネーはこれまでほとんど使ってなかったのですが、
なるべく切替えていきたいです。