ざっくりでも数字で考えるから判断できる。なんとなく経営をやめる。

数字で考える習慣。

20181103

理由はなんとなく

ごくたまに遭遇することが
あります。

新しい事業だったり、
新しい商品やサービスを
始めた経営者の方に
その始めた理由をお聞きしたときに

「なんとなく、うまくいきそうだと思った」

という返事が返ってくること。

「これまでの経験上、うまくいくはずなんですよね。」

なんとなくの理由で
判断できる決断力は
ある意味、すごいですよね。

ざっくりでも数字で考えるから判断できる

仕事柄、
中小企業の経営者の方から
よく相談を受けます。

例えば、

飲食などの店舗ビジネスをしている方なら

「店舗を拡張したいけど、どう思いますか?」

「新店舗を出店したいけど、どう思いますか?」

といったご相談です。

経営者の方は

「これまでの経験なら、うまくいくと思うんですよね」

とおっしゃっています。

だからといって、私も

「それじゃあ、うまくいくと思いますよ!」

とは到底言うことはできません。

ここはまず、

ざっくりでも数字で考えていきましょう。

飲食店が店舗を拡張するかどうか、
で考えてみると

拡張した場合、

・毎月の家賃が15万円アップする。

・アルバイトさんがもう1人必要になるので毎月8万円人件費がアップする。

・水道光熱費などもろもろで毎月2万円の負担が増える。

すると固定費は毎月25万円アップ
することが分かりました。

さらに、
店舗拡張の工事費用など初期費用に
600万円は必要になるので銀行から
借りることにします。

返済期間を5年で考えると
1年当たりの返済額は120万円、
1月の返済は10万円ですよね。

毎月アップする固定費の25万円と
返済の10万円の35万円の粗利益を
稼ぐことができれば
店舗拡張が現実的になる、
ということです。

このお店の
原価率が30%、粗利率が70%
だとすると、
35万円の粗利益を確保するには
0.7で割ってみると
50万円の売上が必要になることが
分かります。

今度は50万円の売上を
これまでの客単価で割ってみる。

客単価5,000円で割ると
100人のお客さまに
来てもらわないといけません。

ちょっと厳しいかな。

でも、月の営業日数25日で割ると
1日あたり4人の客数アップで済む。

これまでもピークの時間帯だと
入店をお断りしたり、
予約のお問い合わせを断ったりも
しているので店舗の拡張ができれば
1日あたり4人の客数アップは無理なく
達成できそうだ。

本当は
借入金の利息や税金のことなど
細かく考えておくことはあるのですが、
これだけでもざっくりと数字で
考えることができますよね。

毎日4人の客数アップで
店舗拡張が可能になる。

これまでに比べて
予約や来店のお断りをすることが減るので
お客さまにも喜んで頂くことができる。

ここまで想定できれば
拡張するのか、しないのかの
判断ができるようになってきますよね。

なんとなく経営をやめる

なんとなくで経営判断することに対して、
外部の人間が絶対ダメだ、
なんて言えるわけではありません。

けれど、
なんとなくの判断って
根拠が薄いので判断に対する自信は
どうしても弱くなってしまうものです。

そうではなく
ざっくりでも数字で考えることで
実現できるという自信が生まれます。

たとえ、
実現できるかどうかはぎりぎり、
であっても
どこをクリアすれば実現できるかの
目標が分かると
どうやってその目標をクリアすれば
いいかだけを考えればいいだけ、
の状態ができますよね。

なんとなくの経営判断は
やめてみませんか。

【編集後記】

今日はこの後、東京に移動します。

しっかり学びながら、
取り組み中の内容が
より進化するような
時間にしてきます(^^)

【昨日の1日1新】

・ピーカンナッツCHOCOLATE

【お知らせ】
■佐竹正浩税理士事務所のサービスメニューはこちら
https://m-stax.com/services/

■税務顧問、税務相談などのお問い合せはこちら
https://balance-blog.com/inquiry/

feedlyでの購読はこちらからどうぞ
feedlyでの購読はこちらからどうぞ
follow us in feedly
記事を最後までお読み頂きありがとうございます!
ブログランキングに参加しています!
にほんブログ村 士業ブログ 税理士へ
にほんブログ村