昨日、自民党・公明党より来年度の税制改正案である平成27年度税制改正大綱が発表されました。
まずは個人の方が気になる点を確認してみましょう。
今後の税制のスケジュール
今後この改正案をもとに法律案が策定され、例年通りのスケジュールであれば来年3月頃に改正後の法律が成立することになります。
自民党・公明党が衆議院定数の3分の2を確保している現状であれば、ほぼこの改正案どおり税制が改正されることになりそうです。細かな点はこれから訂正されることもありますので、まずはこういう制度ができる、この制度がこのように変わる、といった概要を掴むことが大切です。
今回は、個人の方が気になるであろう内容について確認してみました。
ジュニアNISAの創設
NISAとは今年平成26年から始まった少額投資非課税制度のことです。少額投資非課税制度といっても分かりにくいのですが、NISA用に開設した口座であれば、1口座あたり100万円までを上限とした上場株式や投資信託などの投資について、5年間配当や売却した際の税金を非課税とする制度です。
NISAの口座を持つことができるのは20歳以上とされていたのですが、新たに0歳から19歳の未成年を対象としたジュニアNISAが創設されます。
非課税となる口座を開設できる期間は平成28年から平成35年となっており、1年間の投資金額は80万円が上限です。
ジュニアNISAの特徴として、ジュニアNISA口座で投資した上場株式の売却代金や配当の金額について18歳まで払い出しができない点があります。もし払い出しを行う場合は売却益や配当が税金の対象となります。
この制度は、平成28年1月1日から口座開設、平成28年4月1日から投資可能となる予定です。
未成年を対象としていることから、投資資金は父母や祖父母からの贈与を想定しているようです。また、投資の運用は未成年者の親権者が代理で行うことになります。
NISAの年間投資額を120万円に引上げ
従来のNISAでは非課税となる年間投資額が100万円でしたが、上限が120万円に引上げられます。
こちらは平成28年以後に開設するNISA口座から適用予定です。
住宅ローン控除などを平成31年6月30日まで適用期限延長
現在平成29年12月31日までとなっている住宅ローン控除について、適用期限が1年半延長され平成31年6月30日までとなります。
その他、ローンを組んでリフォームした場合や耐震改修や認定の住宅を新築した場合の所得税額の特別控除規定も同様の適用期限となります。
ふるさと納税の拡充や確定申告不要制度の創設
ふるさと納税による住民税の控除限度額はこれまで個人住民税所得割額の1割でしたが、これが2割まで引上げられます。
平成27年に寄附をして、平成28年度分の住民税から適用になります。
また、確定申告が不要な給与所得者がふるさと納税を行った場合に、確定申告をしなくても寄附先の都道府県や市町村が代わりに控除申請を行う制度が創設されます。
この制度ではこれまでふるさと納税により所得税で控除されていた金額は、住民税から控除されることになります。
こちらの改正は平成27年4月1日以後に行われる寄附から適用される予定です。
住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税措置の見直し
父母や祖父母といった直系尊属から住宅の新築や取得、増改築のための資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税措置について、次のとおり非課税限度額を変更するとともに、適用期限が平成31年6月30日まで延長されます。
平成27年1月1日以降に贈与により取得する住宅取得等資金について適用されます。
これまでは贈与した年で非課税限度額が決められていましたが、契約の締結期間で限度額が変わるので注意が必要ですね。
来年平成27年であれば、通常は1,000万円まで、省エネや耐震、バリアフリーなどで認められた住宅であれば1,500万円まで贈与税が非課税になるということです。
結婚・子育て資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置の創設
20歳以上50歳未満の個人の結婚・子育て資金の支払いに充てるために父母や祖父母が拠出した金額で金融機関に信託等した金額について一定額まで贈与税が非課税となります。
非課税となる金額は贈与を受ける側1人について1,000万円(結婚に際して支出する費用については300万円が限度)です。
結婚・子育て資金については次のような費用が対象になります。
・結婚に際して支出する婚礼(結婚披露を含む)や住居や引越しに要する費用
・妊娠や出産、子供の医療費や保育料
なお、資金をもらった側が50歳になった時点で、使い切れなかった残額に対しては贈与税の対象となります。
対象は平成27年4月1日から平成31年3月31日までに拠出されるものです。
教育資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税措置の拡充・期限延長
父母や祖父母から教育資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税措置について適用期限が平成平成31年3月31日まで延長されます。
さらに、対象となる教育資金に通学定期券代や留学渡航費用などが加えられます。
まとめ
平成27年1月1日からの相続税の増税に合わせて、贈与により資金を次世代に移転させるための施策が増えてきていますので、うまく活用したいものです。
一方で改正内容の多くは適用期限があるものが多く、その期限も様々であり期限の管理が重要ですね。知らない間に終わっていたということがないようにしないといけません。
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編集後記
昨日はのんびりと自宅の掃除。
いらないモノを捨てると部屋がスッキリするだけでなく
心も軽くなりますね。